国境の南 world music & bar

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KING CRIMSON

辺りはすっかり秋の気配、いまだにアロハなんか着てると明け方風邪をひきそうな季節となってまいりました。ふっと空を見上げれば、まさに天高くという感じ、星を見るには絶好の環境です。

というのも最近読んだ「宇宙96%の謎」(佐藤勝彦著、角川ソフィア文庫)という本が、急にそんな気にさせた、という単純なハナシですが(汗)。この本、宇宙の誕生から現在の最新宇宙論までを実に平易な語り口調で綴った、自分にとって刺激満載の内容でした。そこに飛び込んできたのが、スイスで行われているブラック・ホールの発生実験で地球が滅亡するとの噂を知ったインドの少女が絶望して自殺!という衝撃のニュース。「死ぬのが怖いから死ぬ」という、これ以上ない究極のマイナス志向。暗澹たる気持ちになります。
この実験は上記の本でも触れてますが、CERN(欧州核研究機構)がスイスの山中に全長27キロもの円形トンネルをつくり光の速さで素粒子を衝突させてミニ・ブラック・ホールを発生させて蒸発させる、というプロジェクトだそうで、難しいことは分かりませんがもし期待道りの結果が出ると、プレーン宇宙モデルを提唱しているホーキンス博士の予言が実証されて多分ノーベル賞、なのだそうです。
この計画を知ったハワイ在住の若者が、地球滅亡の恐れありと計画の即時中止を提訴、以来ネットでいろいろ騒ぎになってたらしく、ついに予期せぬ犠牲者まで出たという流れ。とどのつまりは、知らなくていいことまで知ってしまった(知らされてしまった)ネットという怪物のほうが、ミニ・ブラック・ホールなんかより怖いってハナシでしょう。ヤレヤレって感じです。

宇宙に想いを馳せるときのBGMは、はるか5200光年彼方の射手座三裂星雲をジャケットに使ったキング・クリムズン「アイランド」です。ハッキリ言ってコジツケですが(笑)、あまりファンのあいだでは語られることの少ないこの4thアルバム、個人的にはお気に入りの1枚です。確かに当時は「宮殿」「ポセイドン」「リザード」の後とあって地味で散漫な印象もありましたが、何回も耳にするうちに一番心地よいアルバムになっちゃいました。タイトル・チューン「アイランド」は、今でも自分にとって最高のヒーリング・ナンバーです。余計なお世話ですが4曲目「LADIES OF THE ROAD」はビートルズ・ファン要チェックです。プログレという障壁のせいか案外ご存じない気がしますもんで。

おそらく空とか見上げる暇もなく、政界の「井の中」だけは客観的に見れる優秀な首相を要するわが日本国の片隅で、「あなたにはわからない」と言われた私たち庶民はせめて天を仰いで、推定137億歳といわれる大宇宙に、しばし想いを馳せるといたしましょう!
そして中秋の名月にはしこたま酒を飲みましょう、国境で!そこかい(笑)。

September 11, 2008 09:05 PM

JON CLEARY

ふと気付けばもう9月。8月の最終週は何日かゲリラ豪雨に見舞われ、まあ惨憺たるものでした。どう足掻いてもあの前も見えないような豪雨と花火並みの感覚で鳴り響く雷鳴の前には、なす術ありません。ドンキの傘売り場とタクシー乗り場だけが大繁盛といった有様でした。

ニューオーリンズのファンキー・ピアニスト、ジョン・クリアリーが10月に来日、15日(水)渋谷クワトロでライヴがあります。現ボニー・レイット・バンドのキーボード奏者でもある彼の、ファンクでソウルでロックでAORな、まさに今が旬の音がもうすぐ聴けます。今回は彼のバンド、ジ・アブソルート・ジェントルメンを率いてのステージですが、腕達者揃いの中でもとりわけ巨漢のデルウィン・パーキンスというギタリスト、これが異常にウマい!映像で観てると目が点になります。ギター・ファン、集合(笑)。
ところで当国境の南は、このライヴから全国24店の音楽バーで組織されスタートする「バー・チケット・ネットワーク」というサービスに参画することになりました。これは簡単に言えば、今回の招聘元バッファロー・レコードの企画に関して、加盟店の音楽好きが割安でチケットが買えるシステムです。ジョン・クリアリーで言えば当日¥6000のところ¥4500で買えます。ただし1店舗10枚限定なので、ご希望の皆さまはお早めにどうぞ!

ジョン・クリアリーのDVD以外で先週豪雨の夜に何度も観たのが、数年前の映画「ソウル・サヴァイヴァー」。往年のソウル・スター生き残りにスポットを当てた、ソウル・ファンには堪らない内容で、見逃していたのは不覚でした。登場人物はといえば、ルーファス・トーマスにカーラ・トーマス、ウイルソン・ピケット、サム・ムーア、メアリー・ウイルソン(スプリームス)、アン・ピーブルス、ジェリー・バトラーにチャイ・ライツ。歌は無いもののドン・ブライアントも登場します。ジェリー・バトラーの名曲「オンリー・ザ・ストロング・サヴァイヴ」(エルヴィスの「イン・メンフィス」での名カヴァーも忘れられません)に乗せて、それぞれの老いてなお盛んな姿が生き生きと捉えられて、思わず拍手してしまう感じです。モノが違う、と言っときましょう。

ソウルで熱くなった後はソフト・マシーン・レガシーの2005年12月、パリでのライヴ。エルトン・ディーンが亡くなる2ヶ月前の最後の勇姿が拝めます。メンバーの出入りが激しく複雑な歩みを辿ったバンドですが、古い順にヒュー・ホッパー、エルトン・ディーン、ジョン・マーシャル、ジョン・エスリッジの4人で構成されたこのレガシーでは、エルトンのフリー・ジャズ・テイストを活かした緊張感溢れる世界が、見事に繰り広げられています。ドラムスのジョン・マーシャルも、とても還暦近くとは思えない切れ味鋭いプレイで、心底驚かされます。またカンタベリー系聞き直そうかな、と思わせる素敵なDVDでありました。

そして映像で目と首が疲れたら、シメはランディ・ニューマンの新作です。この唯一無二のシンガー・ソング・ライターについては、自分は語る言葉を持ち合わせません。至福のたった35分、しかも9年待って(笑)。次作出るまで生きてるかな、俺。

さて、9月はアゲアゲで行きますので、よろしくお願いします!オチ無し(笑)。

September 2, 2008 08:59 PM

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