STEVE WINWOOD
昨年のクロスロード・ギター・フェスでのクラプトン・バンドへの客演、今年2月マジソン・スクエア・ガーデンでのクラプトンとの共演に加えて5年ぶりの新作リリース、それを受けてのレココレ誌大特集と、スティーヴ・ウィンウッドの話題に事欠かない今日この頃です。
確かにクロスロードでのステージは全出演者中いちばんの見ものでしたし、ひと月ほど前に常連Iさんに見せていただいたマジソン・スクエアのブートレグDVDも、それは素晴らしいものでした(このDVD恐ろしく画質が良くたぶんプロサイドからの流出なので、まもなくオフィシャル・リリースされるはず)。そして新作「ナイン・ライヴス」。こちらも、何と言うか言葉に詰まるほどのカッコ良さ!あのジェフ・ベック「ブロウ・バイ・ブロウ」のドラマー、リチャード・ベイリーによる生なグルーヴの上に乗っかるロック、ソウル、ラテン、ワールド・ミュージックごった煮の、まさに至福の1時間。ソロ9作目ともなればどこかにマンネリ感が出るものですが、そんな感じまったく無し。ただただ素晴らしい。たぶん今年のマイ・ベスト・アルバムだと思います。
スティーヴが在籍していたトラフィックは、高校時代には聴いた記憶なく、上京した72年に中古レコード店ハンターで買った「ジョンバレイコーン・マスト・ダイ」がハジレコだったと思います。このレコードいきなりインストだし、なんか全体的にぐにゃっとした感じですごく違和感を感じたものですが、どういう訳か何かが引っかかったのでしょう、スペンサー・デイヴィス・グループ、第1期トラフィックと前を辿って集め出し、以来ことスティーヴに関してはほぼオンタイムで1stから聴き続けて今に至る、ってところです(すみません、90年作は未聴)。といって、そんなにトラフィックが好きかと言われると、ウッと詰まっちゃいます。なぜなら、未だに代表的なアルバムの曲順すら頭に入ってなくて、聴いたことあるけど曲名がわからん、状態なのです。自分にとっては、いろんな意味で謎のバンドです。
自分にとって謎が多いということは、これからもしばらくは楽しめる美味しいバンドということ、なのでしょう。
トラフグの 美味にも似たり トラフィック 0点(笑)
May 20, 2008 08:05 PM
OTIS REDDING
昨年のアリサ未発表音源に続いて、今度はオーティス・レディング関連のまさにヨダレモノのアイテムが一気に三点もリリース。オーティスの映像を纏めたDVD「ドリームズ・トゥ・レメンバー」、スタックス・レーベルのドキュメンタリー「リスペクト・ユアセルフ」とスタックス・ヴォルト・レヴューのヨーロッパ・ツアーからノルウェーでのライヴを収めた「ライヴ・イン・ノルウェー1967」の2枚組DVD、それにオーティスの傑作3rdアルバム「オーティス・ブルー」のモノ/ステレオ・ヴァージョンに未発表テイクやライヴをぶち込んだコレクターズ・エディション2枚組CD。もう勘弁してくださいって感じ(笑)。メシ抜いてでも買うしかないじゃないですか。
「ドリームズ・トゥ・リメンバー」は既出の映像がほとんどだと思いますが、これまでバラバラに収録されてたものがこうしてまとまって楽しめるのは嬉しい限り。とくに飛行機事故で亡くなる前日のTVショウは、初めて観ただけに、やっぱりジーンときちゃいます。
2枚組DVDの「リスペクト・ユアセルフ」のほうは昨年アメリカで放映されたドキュメンタリーだそうで、こちらは既出の映像を散りばめつつ、淡々と時系列に沿ってスタックスの歴史を判り易く紐解いてくれます。途中一瞬ですが、湖に墜落したオーティスの運命の自家用機が引き上げられる写真が挿入されます。その後のスタックスの衰退を思うとまさにターニング・ポイントを捉えたショット、キツイです。
暗澹たる気持ちを切り替えて「ライヴ・イン・ノルウェー」へ。これはもう凄いとしか言いようの無い最高のソウル・ショウが余すところなく捉えられていて、ほんとうに感動ものです。アーサ−・コンレー、エディ・フロイド、サム&デイヴに御大オーティス。いづれも見事なパフォーマンスですが、個人的な目玉はブッカーT&MGズ。絶頂期のこのバンドをこれだけじっくり見れるだけで、軽く昇天しました。とりわけアル・ジャクスンとダック・ダンってほんとうに凄いリズム・セクションだったことが、よーく判ります。ブッカーTのシングル・ノートのグルーヴも絶品だし、もちろんクロッパー節も全開です。こんなバンドに後ろからケツ蹴っ飛ばされたら、そりゃ歌い手も力入るでしょうよ。尚、このDVDノルウェーのTV局でのスタジオ・ライヴとあってモノクロながら映像も綺麗、音も一部レベルの乱れがあるものの、全体的には良く録れています。
そして「オーティス・ブルー」2枚組CD。こちらは未発表音源は3曲のみで、しかもステレオ・ヴァージョンのモノ・ミックス。よってマニアじゃなきゃどうでもいいレベルか。ライヴも「イン・ヨーロッパ」と「ウイスキー・ア・ゴーゴー」からのセレクトであまり新味は無し。1枚でも出せたのではとも思いますが、まあそこは商売、良しとしときましょう(笑)。何はともあれ稀代の名盤、じっくり楽しませて頂きます。
マイルズ「カインド・オブ・ブルー」、オーティス「オーティス・ブルー」、ジョニ「ブルー」の、ジャケのムードもそっくりのブルー名盤3部作。聴けば心は超ブルー。なんか良いことないですか(笑)。
May 5, 2008 08:25 PM