デトロイト・メタル・シティ
たまに見えて、同世代とあって音楽話に花が咲く編集者のMさんから表題の漫画の話を聞いて、さっそく買って読んでみました。普段まじめな青年がデスメタルをやると人が変わるという、いわゆる変身ものですが、これがけっこう笑へます。そしていちばん驚いたのは、内容の面白さもさることながら、その設定がこの日記に書いてきた「メタルヘッドバンガーズジャーニー」と「KISS」と「ミラコロ」とを足して四で割ったような感じなのです、これが。まず主人公の出身地が大分県犬飼町、僕の本籍地の隣町。彼が東京に出ていやいややってるのがメタルバンド。そしてタイトルからも分かるようにKISS系の派手なメイクと、すべてが微妙にシンクロしてるのです。偶然とはいえ、こんなこともあるのだなとびっくりしたわけです。まあロックファンにはストレス発散のための、格好の一冊ってとこでしょうか。 「デトロイト・メタル・シティ」 若杉公徳 白泉社 ¥505
July 28, 2006 11:48 PM
MORE ROCKERS
音が聴こえる写真で著名な写真家の菊地昇さんがご来店の際、こんなの作りましたと言って「MORE ROCKERS」というコンピレーションCDを戴きました。「ROCKERS」といえば、七十年代のジャマイカを描いた、レゲエファンにはつとに有名な映画でしたが、このCDはその続編という想定のもとに菊地さんが選曲されたもので、リコに始まりピータートッシュ、バーニングスピア、デニスブラウン、リーペリー、グレゴリーアイザックスなどなどの個性豊かな曲者を経てサードワールドで締めくくられた、ルーツロックレゲエファンにはたまらない内容で、目下当店のヘビーローテーションの一枚となっています。おまけに、それこそ音が聴こえる写真がインレイにたくさんレイアウトされていて、まだ見ぬジャマイカの地に目と耳をまるごと持っていかれる気分です。見ながら聴くか、聴きながら見るか、もちろん片手にはジャマイカンラムをお忘れなく! 「MORE ROCKERS」 Photo&Prodused by Sho Kikuchi ユニバーサル・ミュージック ¥2600 そうそう、菊地さんとご一緒に久方ぶりにランキンタクシーさんが光臨、相変わらずオーラ出まくりでした。まもなく新作リリースの予定とのことでした。お二人ともそれぞれのシーンでの息の長い活躍ぶり、すばらしいですね。
July 23, 2006 01:02 AM
ミラコロ
常連のJんKさんから「ミラコロ」というタイトルの本をお借りして、早速読ませていただきました。帯に曰く「たまらなく温かい大人の奇跡の物語」。この類の小説はまったく門外漢につき、最初はなかなか入れなかったのですが、過去と現在を行き来する巧みな筋立てと、多彩な顔を持つ登場人物とが絡み合って、いつの間にか情景に引き込まれてしまいました。舞台は宮崎県の高千穂峡、そこに実在した喜楽館という映画館の閉館をめぐっての、温かくも切ないさまざまな人間模様を描いたものですが、そのストーリーもさることながら、自分のツボを突いてきたのはそこに描かれている自然の情景描写でした。何故かというと、本籍大分で熊本生まれの自分としては、いちいち思い当たる風景が全編にちりばめられているからです。実際高千穂には若かりしころ何度か行ったことがあり、本籍の大分県大野郡千歳村もまさに似たような山間地にあって、要するにここに描かれた情景が他人事とは思えないというわけです。読んでいくうちに、台風の時のありえない様な大粒の雨や、狭い山間いに張り付くように伸びる線路を不安げに走る汽車なんかがフラッシュバックしてきて、果てはばあちゃんの葬式で酔いつぶれ泊められた山寺の漆黒の闇の恐怖までもが思い出されて、ちょっとセンチな気分になってしまいました。歳なんでしょうか。こういうかたちで故郷九州に思いを馳せるとは思いもよらなかったので、素敵な経験でした。人それぞれに故郷あり。とりわけ九州出身の方や九州に縁のある方には、きっと琴線に触れる部分満載の一冊だと思います。 「ミラコロ」 高山 文彦 ポプラ社 ¥1300
July 21, 2006 07:54 PM
KISS
旧知のKちゃんとYのピーがやってるKISSのカヴァーバンドのライブが先日行われて、その模様を収めたDVDを楽しく拝見しました。練習段階から気合十分なのは漏れ聞いていたのですが、実際は想像以上にハイテンションかつハイレベルなライブで、正直ちょっと驚きました。Kちゃんは前から「アマチュアバンドは好きな曲を好きな者が寄って好きな客のまえでやるのがベスト」と言ってましたが、まさしくそれに近い雰囲気だったから生まれたテンションの高さだったのでしょう。ところでKISSの曲って今回のライブのように、コスプレ無しのほうがイタさを感じない分良く聞こえるのは僕だけでしょうか?でもこんな話はKISSのファンには訳わかんないことでしょうけどね。何はともあれグッジョブでした!機会あれば渋谷界隈でもぜひ殴りこみライブを期待してます。ちょっと怖いけど・・・・・・・。
July 20, 2006 02:19 PM
アフリカ リミックス
リミックスといっても音楽にあらず、アフリカの現代美術を集めた企画展が森美術館で開催中で、遅ればせながら覗いてきました。その昔二十年ほど美術の世界に身を置いていたので、現代美術の展覧会は少なからず観てきたつもりですが、これだけまとまったアフリカ現代美術の展覧はおそらく初めてのことでしょう。しかもその内容がまた面白く、刺激的な作品が次々に現れて時間が経つのを忘れるほどでした。さて何がそんなに面白くて、かつ刺激的なのか。従来のこの手の企画は、ほとんどが欧米のキューレータの視点で為されるものが多く、しかも地域やテーマが限定的なものが主流(例えば西アフリカの仮面展とか)だった気がしますが、本展はそんなプロトタイプのイメージとは対照的に、アフリカ人キューレータにより、アフリカ全土を視野に入れて、現代の感性で創造された作品だけで構成されてる点がクールな統一感を生んでいるように感じられて面白い。加えて個々の作品に関しては、作者それぞれが植民地支配からパン・アフリカニズム、そしてその破綻までの歴史認識を踏まえた上で、すごく冷静な暗喩を込めたものが多く、その点が実に刺激的。平たく言えば、長く悲惨な歴史の怨念が陽気でカラフルな作品群の中に通低している感じですか。何はともあれ、自戒の念も込めてアフリカのプリミティブな面だけを美化しがちな感覚を打ち砕く画期的な展覧会でした。音楽のほうも、もうすぐドゥドゥ・ニジャエ・ローズ、ユッスー・ンドゥール、コノノno.1と相次いで来日しますね。暑くてクールな夏はもうすぐです。
なおアフリカ リミックス展は8月31日まで。ビデオ・インスタレーションの作品が結構多く、じっくり観るなら二時間くらいはかかりそうです。
July 13, 2006 07:49 PM
音楽映画ニ題
普段映画とかあまり縁がないのに珍しく二週続けて観たので雑感を。 「メタル・ヘッドバンガーズ・ジャーニー」。若い文化人類研究家が数々の取材を元に、メタルの歴史をいくつかのテーマに沿って纏めたドキュメンタリーで、今まで有名どころしか聴いてこなかった自分としては初めて知る事も多く予想以上に楽しめました。基本的にはビッグネームのインタビューを中心に、バックに有名曲が流れる構成ですが、メタルの曲って断片的に聴くとすごくカッコイイ。ところが、あとで自分の数少ないメタル・コレクションを引っ張り出して聴いてみると、どうしても最後まで集中して聴けない。パターンが似てるからか、でもそれならブルースなんかもっとだし、とにかく何故なのかがわかりません。ただひとつ思い当たるのは、自分が一度もメタル系のライブを見たことがないという事実。つまり無意識のうちにあの音圧を感じ取る感性みたいなものが無いのかもとも思いました。しかしスラッシュからデスを経て、さてメタルがどのように進化してゆくのか興味あるところではあります。 「タイヨウのうた」。これは音楽映画というより、若い女の子のシンガー・ソングライターにまつわる青春ラブストーリィ。筋立ては流行りの不治の病系で新味はないけれど、映像もテンポも淡々としていて、言い換えれば狙ってない感じでなかなかのクオリティだと思いました。ちゃんと泣けたし。主役のYUIちゃんは、演技はドシロウトだけどこれがまたカワイイ。思わずCD買っちゃいました。オヤジの真骨頂発揮です。 監督はまだ二十代とか。今後も音楽がらみの面白い映画を沢山撮ってもらいたいものです。
July 11, 2006 07:03 PM
Aちゃん誕生日パーティ
今日はAちゃんの誕生日パーティにお邪魔してきました。いろんなバンドが花を添えて楽しい夜でした。
トップバッターはAちゃんのバンドチェレレピ。いつもながらのゆったりしたナンバーで場を暖めてました。こうしたLOHAS的な音楽の在り方は、これから益々増えてゆくような気がします。おめでとう。 次はFさんのニューバンド「オクトパスガーデン」の登場。のっけからロッキッシュなボーカルで驚きましたが、それにもましてバラード系の曲での表現力が一段とバージョンアップしてるのが印象的でした。次回は弾き語りもぜひ。バンドも腕達者揃いでした。
あと三バンドほどでましたが、みんなそれぞれ個性があってなかなかの好演でした。最後まで見れなかったのですが、ジャムセッションもあり和気藹々盛況でお開きとなったようです。 帰る道すがら、プロでも客に音が届かないこともあればアマチュアでも客みんなの耳を引き付けることもできる、音楽というものの不思議さに思いを馳せたことでした。出演バンドの皆さん、お疲れ様でした。
July 9, 2006 01:21 AM
宇宙のソト
先日フリーライターのアキちゃんが執筆協力した「宇宙エレベーター」という本が完成し持ってきてくれました。普通難しそうで敬遠しがちな宇宙、次元、時間、原子などの最新の研究成果を中学生に語りかけるような平易な文章で綴った素敵な内容でした。なにしろ著者はまだ三十三歳現役バリバリの東京在住トルコ人科学者、すべてが現場感覚に満ちていてなるほどと思わせる箇所満載でした。宇宙エレベーターなんて、きっと宇宙へのあこがれを表したシャレだろうとおもいきや、地上から軌道ポイントまで35786kmをカーボンナノチューブとやらで繋ぐプロジェクトが現実にNASAで進行中で2062年完成を目指してるそうです。しかも著者はそのチームのスタッフ、説得力があります。想像力と好奇心とをもって科学の力を駆使して不可能を可能にしていく面白さを、きっとこの著者は子供たちにこそ伝えたいのだろうと感じました。いやいろんな世界があるもんですね。
「宇宙エレベーター」 アニリール・セルカン 大和書房 ¥2000 尚本の帯の推薦文は坂本龍一氏。YMOファンはぜひ。
July 7, 2006 07:53 PM
はじめまして
遅ればせながら日記をはじめます。根っからの無精者、気が向いたら書くって感じになると思いますが、暇なときに覗いていただければ幸いです。疲れたので今日はここまで。
July 3, 2006 02:26 PM