国境の南 world music & bar

DIARY

LEVON HELM

なんだか梅雨と夏が混じったような変な天気が続く今日この頃、体調維持も大変です。とかいって、ほとんどが飲み過ぎの二日酔いですが(笑)。

今月末のリリースとばかり思ってて楽しみにしていたレヴォン・ヘルムの新作、一昨日来店の常連YUさんのバッグからポロッと出てきてビックリ!さっそくレコ屋へ直行ゲット。

のっけからグレイトフル・デッド「ヨーロッパ72」で御馴染み「テネシー・ジェド」のナイス・カヴァーで一本取られます。続いてステイプルズやマディ・ウォーターズやハッピー・トラウムのカヴァーで流石の味を披露したのち、7曲目に現れるのがランディ・ニューマンの「キング・フィッシュ」。しかもホーン・アレンジがアラン・トゥーサン!もう鉄壁の一曲です。
これらカヴァーものだけでも充分昇天できますが、一曲だけ収録されたレヴォンのオリジナルもまた地味ながらとても良い曲で、この曲のみならず全体に娘エイミーとのヴォーカル・ハーモニーもバッチリ。音楽することの喜びが聴く者に直に伝わってくる、そんな印象の素敵な作品です。

カラッと明るくて、かつ深い祈りに満ちた音楽。なかなか辿り着けない境地にレヴォンは到達してしまった感もあり、深く感動しつつもまさかこれが集大成じゃあないよね、などと余計な心配もしてしまう梅雨の夜でした。

June 27, 2009 08:40 PM

JEFF BUCKLEY

先週1週間ほど、国境のサイトがドメイン切れでアクセス不能になっていました。いろいろとご指摘、ご心配頂いた皆さまには、たいへん申し訳ございませんでした。「いよいよ潰れたか」と色めきたった意地悪な皆さまには、残念でしたまたどうぞ(笑)。

1997年、わずか30歳の若さで天に召されたシンガー・ソングライター、ジェフ・バックリー。僕みたいなロートル・ロック・ファンのあいだでは当然、父親にして同じくシンガー・ソングライターであるティム・バックリーの息子として話題となり、その流れで唯一のオリジナル・アルバム「GRACE」(1994年)を聴いたりしてたワケですが、なぜか当時の自分の耳には彼の音楽が届かなかったのか、さして聴き返すこともなく今日に至りました。おそらくは彼の自己耽溺的な佇まいを勝手にイメージして、自分にはトゥー・マッチな印象を持てしまった、ということだったように思います。

とはいえ90年代ロック・シーンの救世主とまで期待されたジェフのこと、どうしても動く姿を観ておきたくて先ごろリリースされたDVDを入手。以前にもシカゴのライヴ映像とか出てたようですが、今回のは日本を含む世界各地でのライヴを纏めたもので、「GRACE」収録曲のほとんどを堪能することが出来る優れものです。

感想を一言で言えば、当時この人の素晴らしさに気付けなかった自分、バカでした。曲の良さは言わずもがなですが、自己耽溺どころかちゃんと客席に向き合ってるし、強烈にロックしてるし、立ち姿異常にカッコイイし、フェンダー・テレキャスターバッチリ似合ってるし、なによりもロッカーとしてのカリスマ性感じるし、おまけにイケメンだし(笑)。もう充分でしょう。たった数年の音楽活動で自分の世界を築いてしまった夭折の天才。今更ですが、本心からそう言いたくなるジェフ・バックリーです。

ジェフのように、昔の耳では良さが理解できなかった音楽がいっぱいありそうで、ヤバイです。頑張ろう!

June 17, 2009 05:45 PM

JANIS IAN

先週、例のニール・ヤング10枚組ボックスがどんなお姿をされているのか見学(笑)して参りました。いやぁ、デカいです。箱に取っ手付いてます。先にリリースされたアーカイヴ・シリーズ2枚のライヴ盤はそれぞれに楽しめたのですが、今回の10枚組にはそれも含まれてる、つまりダブってるわけで、そういう商売されると一気にテンション下がってしまいます。老いて益々お盛んなのは結構なことですが、この威圧感すら覚えるボックス眺めてると、この人ほんとにロック・ファンの側に立ってるのかちょこっと疑念を抱かざるを得ません。彼には若いファンもいっぱいいるんだから、バラで出していけばいいじゃんね。おっと、もしかして箱でまず出しといて、一段落したらバラでという作戦かも。まぁしばらくは放置、オリジナル・アルバムでも聴き直しながら様子見です。

で、箱の前を立ち去ろうとしたところで目に止まったのが、見覚えのあるモジリアーニもどきの肖像画ジャケット、ジャニス・イアンの1stアルバムでした。ジャニスといえば70年代半ば日本でブレイクしてからのレコードはおそらくすべてCD化済みでしょうが、この1stは世界初CD化では?と思い即ゲット。
早速店で聴きながらネットで調べてみると、まったく盛り上がってません(笑)。15年ほど前に初期4作品をコンパイルした2枚組CDが出ていて、この1stからは全曲収録されているようで、従って厳密に言えばオリジナル・フォーマットとしては初CD化、ということのようです。

まぁそんな瑣末なことはともかく、何十年か振りに聴く若干15歳のジャニス、改めてその才能に感動しました。アイリッシュ、ジャズ、モータウン、フォーク、ソウル、サイケデリックなどなど、当時は自分に知識がなくて気付かなかったいろんな要素が、今の耳で聴くとこの15歳の女の子のなかに深く染み込んでいて、まったく何を聴いて育ったのか聞いてみたくなるほど聴きどころ満載の作品です。
初々しくヴァラエティに富んだ展開は、当時シャングリラズからアイアン・バタフライまで手掛けていたプロデューサー、シャドウ・モートンの存在が大きかっただろうことも、今回やっと気付きました。ここはひとつ、同じニューヨークの空気感を感じるローラ・ニーロの初期作品との併せ技で、しばらく楽しもうと思います。

自分、15歳の頃何を考えてたか、具体的にはまったく思い出せません。唯一記憶にあるのは、机の上に教科書やノート並べて、何故か持ってたドラム・スティックでジャッキー吉川とブルー・コメッツの大ヒット「ブルー・シャトウ」のイントロを叩いてたことくらい。かわいい青春でございました(笑)。

業務連絡。今月14日(日)、24日(水)および28日(日)は他所での常連さんのライヴのため、国境は22:00オープンとさせていただきます。よろしくご了承のほどお願いいたします。


June 13, 2009 07:47 PM

チョコラ

早いもので今年も梅雨の季節、一年の半分が過ぎようとしています。6月といえば5年前国境の南がスタートした月(2004年6月10日)、つまり5周年を迎えることになります。まぁいろいろなことがありましたが、取り敢えずは今日まで来れたこと、これ偏に皆さまのご愛顧の賜物と深い感謝の気持ちでいっぱいです。自然体がモットーの国境らしく?特別な催しはありませんが、シャレたこと言わせてもらえれば、ぜひ雨宿りにいらしてください(笑)。

先日、ほんとうに久々に映画のハシゴをしました。ケニヤのスラムが舞台の「チョコラ」と、インドのスラムが舞台の「スラムドッグ・ミリオネア」の2本。

「チョコラ」は、ケニヤ近郊のスラムでゴミと希望を拾って生きる子供たちの姿を、制作側と登場人物とのやり取りまで交えて淡々と描いた完全ドキュメンタリー映画。よって特別なストーリーはないものの、それがかえって現状の深刻さと、そこで貧しくも逞しく生きる子供たちの「人生のストーリー」を際立たせていて、地味ながらも深い余韻を残してくれる良い映画でした。音楽は国境でも御馴染みのリンバ・ロッカー、サカキマンゴー。映画の臨場感を損なうことなく、必要最小限のシーンで親指ピアノが効果的に鳴り響いていました。また終盤で子供たちが歌い踊るシーンからは、あたかもアフリカ音楽が生まれ出る現場を垣間見たかのような錯覚を覚えたりもしました。

一方の「スラムドッグ」はご承知の通りアカデミー受賞の、まさに「チョコラ」とは真逆といえる映画らしい映画。世間の映画ファンの間では賛否渦巻いてるようですが、僕はインドの風景とバックの音楽との併せ技で、存分に楽しめました。とりわけロマンティックなラスト・シーンに続いてエンド・ロールをバックに、ついに出ました群舞(笑)。インド映画はこれがないとね。笑いながら感動させてもらいました。

まったくタイプの異なるふたつの映画、たまには映画のハシゴもいいもんです。常連さんによると「スラム・ドッグ」よりも「グラン・トリノ」のほうがぜんぜん面白いそうで、こうなるとこれも行っちゃうかな。音楽通のクリント・イーストウッドが監督だし。

今回「スラム・ドッグ」を観る前に雰囲気出すためにカレー喰ったのが、センター街入り口近くのロイヤル・インディアン・ダイニング。ここのランチ・ヴァイキングは4種類のカレー、グリーン・スープ、サラダ、ヨーグルト・デザートにナン、サフラン・ライスが食べ放題で¥990。腹ペコ人間には美味しくて、かなりお得だと思います。ぜひ一度お試しあれ。

以上、5周年の告知でよその店の宣伝をする「国境の南」でした。素敵(笑)。

June 8, 2009 01:10 AM

LIAM O MAONLAI

インフルエンザでお祭り騒ぎの世間もようやく落ち着いてきたようで、ヤレヤレという感じです。それにしても誰かがマスクしろといえば右に倣えで、挙句品切れ続出だと。着古しのパンツ四角く切って作れよ、マスクくらい(笑)。

先週はアイルランドからグレン・ハンサードご一行が昨年に引き続きご来店、一瞬でアイリッシュ・パブ状態に。グレンはたまたま流してたディランの新作に鋭く反応してくれました。加えて今回個人的に嬉しかったのはリアム・オメンリィが一緒だったこと。リアムといえばホットハウスフラワーズ。1990年頃の来日公演は素晴らしいもので、東京FMホールと大阪心斎橋クアトロをハシゴしたくらいでした。今回はすぐ近くの会場だったのに、当日予約があり(普段暇なくせに肝心なときに、これです)残念ながらライヴは行けませんでしたが、グレンの国際フォーラム公演ともども大成功だったようで、なによりでした。
で、そのリアムの新作「TO BE TOUCHED」が、聴けば聴くほどに心の襞に染みてくる、泣けるくらいの傑作。CDのキャッチにアイリッシュ・ソウルとありますが、まさに同じアイリッシュのヴァン・モリスンなんかとはまったく違う、魂の音楽に浸れます。明け方近く店を真っ暗にして聴くのがマイ・ブーム、沈鬱なムードからやがて一条の光が差し込んでくるような展開が、まるで夢の中のようです。

同じイギリスでもこちらはイングランド、去年5月20日の日記でちょっと触れたエリック・クラプトン・スティーヴ・ウィンウッドのマディソン・スクエア・ガーデンでのジョイント・ライヴDVDが、ようやくリリース。何があったか知りませんが随分と時間がかかったもんです。で感想を一言で言えば、つまんない(笑)。バディ・マイルズ追悼の曲やスティーヴのストレートなブルーズ弾き語りなど、見どころもあるものの全体にテンション低い感じで、サッパリ乗れませんでした。残念!

来る5月30日(土)は19:00〜22:OO まで貸切パーティのため、営業は22:30からとさせて頂きます。宜しくお願い致します。

May 26, 2009 08:31 PM

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